こんにちは!パンのブログです!
本日はパン作りの様々な製法をご紹介します。
製法を変えると味、香り、食感などが変化するので面白いですよ!
製法ってなに?という方にも分かりやすくまとめているので是非最後まで読んでお試しください。
製法ってなに??
パン生地を作るときに一度に全部の材料を混ぜる方法が基本です。(直捏法)
応用で、あらかじめ小麦粉の一部にパン酵母やその他材料を混ぜ発酵させておく発酵種を作り、
もう一度残りの材料を加えて混ぜることで直捏法では得られない複雑な味や食感を得ることができます。
発酵種にも種類があり色々な製法があります。
下記に製法ごとの特徴をまとめました。
直捏法(ストレート法)
全材料を一度にミキシングする製法。
よく使われる一般的な製法。
メリット
・小麦の香りが強く残る
・発酵時間が短く早く作れる
・特有の食感がある
デメリット
・老化が早い
・他の製法に比べボリュームが劣る
・内相の気泡が粗く、気泡膜が厚い
・機械耐性が劣る
・安定した製品を作るのが難しい
中種法(スポンジ法)
使用する小麦粉の一部を、パン酵母と水、時には他の副材料も加えて中種を作り、最低2時間以上発酵させた後、残りの材料と合わせ本捏ねし、0〜60分のフロア(一次発酵)をとり分割する。その後は直捏方と同じ。
メリット
・発酵による味と風味が多少良い
・パンのボリュームが大きく、ソフトな食感になる
・スダチ(内相)に伸びがあり膜質も薄い
・老化が遅い
・機械耐性がある
・製品が安定しやすい
デメリット
・所要時間が長い
・直捏法に比べ小麦の風味に欠ける
中種法について詳しく書いた記事はこちら↓
液種法(ポーリッシュ法)
中種より労力をかけず、ある程度の機械耐性、老化を遅くするのを目的とした製法。
小麦粉の一部に水、パン酵母を加え発酵させ、残りの材料と混ぜ本捏ねする。
粉と同量の水を加えたシャバシャバな種を作る。
種が発酵し膨れ上がり、限界まで膨らみきって、種が沈んだときが本捏ねのタイミング。
メリット
・発酵による味と風味が良くなる
・歯切れがよくなる
・老化が遅い
・機械耐性が少しある
・種を作るのが容易
デメリット
・所要時間が長い
・中種よりボリュームは劣る
直捏法、中種法、液種法の比較
それぞれの製法にメリットデメリットがあるため、目指すパンに応じて使い分けたい。
また種の割合を変えることでそれぞれの長所を生かすこともできる。
直捏法
直捏法は小麦の香りが強く残り、焼き立ての味香りが良い反面、
老化が早くパンが固くなるのが早い。
また安定した製品を作るのに技術が必要。
中種法
老化が遅く、翌日食べてもソフトな食感。
2回に分けて混ぜることでグルテンの伸展性が良くなり安定した製品が作りやすい。
しかし風味は直捏法には及ばない。
液種法
中種より柔らかい種のため、グルテン骨格が弱く歯切れの良い食感に仕上がる。
反面、中種に比べボリュームは劣る。
液体に近い種のため微生物が動きやすい環境。
そのため酵母が安定し、発酵による味と香りが良くなる。
その他の製パン法
湯種法
粉の一部を熱湯で捏ね、粉のでんぷんをα化(糊化)させたものを生地に混ぜる製法。
もっちりとした食感で、保水力が高く老化が遅くなるのが特徴。
注意点は湯捏ねした小麦粉はグルテンが損なわれるため、多くても30%程度にすること。
老麺法
生地を作るときに、前日作った生地の一部を加えて混ぜる製法。
熟成した生地を混ぜるので風味豊かに仕上がる。
注意点は基本的に同じ生地に加えること。
サワー種法
主にライ麦粉を使用するパンに用いられる製法。
サワー種は乳酸菌の発酵によって、pH 3.9、酸度15、香りの良いものが最良とされている。
がしかし好みに応じて調整して良いと思う。
日本人の好みならもっと酸味が柔らかくても良いと思う。
大事なのは酢酸によるツンとする酸味ではなく、乳酸菌によるマイルドな酸味が残っていること。
種が肝心の製法。
酒種法
あんぱんに使われることの多い製法。
皮が薄く柔らかく、ほんのりとしたこうじの香りがあり、老化が遅いのが特徴。
使用量はおおよそ20〜30%程度である。
まとめ
パン作りにはたくさんの製法があります。
製法ごとの特徴を理解すると、自分の目指すパンにグッと近づけます。
奥の深いパン作り。今日は少し難しい内容でしたね。
何にせよ結局は自分が美味しい!と思えたらそれが正解だと思います。
いろんな知識をつけてパン作りを楽しみましょう!
ではまた!
参考文献
初心者でも分かりやすく、そして奥深い!最高の製パン教本!
難しいけど全てが詰まった1冊!
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