こんにちは!パンのブログです!
本日は現役パン職人の僕がパン作りの様々な悩みを解決する方法を伝授していきます。
パン作りにトラブルはつきもの。
毎日パンを作っているプロでも、今日のパンは何かおかしい!ということはあります。
そんなときパンをチェックして改善していくことがパン作りの醍醐味!
トライ&エラー&パンチェックを繰り返すことでパンに対する知識、経験が深まります!
とはいえパンのチェックのやり方がわからないですよね。
僕も初めは出来上がったパンを見ても何が良くて何が悪いのか全然分かりませんでした!
しかしパン職人として経験を積んできてパンの良し悪しが分かってきたので、
僕流のパンチェック方法を皆さんにお伝えします。
パンのチェック項目

パン作りのチェック項目は5つあります!
①焼き色
②ボリューム
③内相
④食感
⑤味、香り
それぞれチェック方法を詳しく解説していきます!
①焼き色のチェック方法
パンの焼き色を見ることで生地の発酵具合が分かります。
色が赤茶けていないかを見ます。
生地がまだ未熟の状態だと生地中の残糖が多く残っています。
パン酵母のエサである糖が残り過ぎているということは、パン酵母がまだ元気に活動できていないということ。
その状態で焼くと赤茶っぽい焼き色になります。(ストレート法の場合)
もし赤茶っぽい焼き色だったら考えられる原因は、捏ね上げ温度が低いか、フロアタイム(一時発酵)が短かいかです。
また、ツヤを見てスチームの調整をします。カサカサなら多く、ツヤツヤなら減らす。

赤茶っぽい焼き色のクロワッサン
生地が未熟のため生地に力もなくのっぺりした焼き上がり。
フロアータイムの延長が必要。
発酵することで生地のグルテン骨格は強くなります。
②ボリュームのチェック
ボリュームを見ることで生地の強さを確認できます。
ホイロ(二次発酵)をとっていると生地の腰もちが弱く早く窯入れしないといけないことがあります。
そうなるとボリュームが小さいパンになってしまいます。
逆に焼き上げたパンが大きく、裂け目ができるのは生地が強すぎるためです。
ボリュームを確認することで生地の捏ね方、パンチのやり方を調整します。

生地が緩くホイロが若い状態で焼いたセーグル
給水が多く生地が緩かったため、ホイロを早めに焼成。
結果、成形の力が残っているためクープが弾けた。
給水を落としてホイロの時間を延長する必要あり。
③内相のチェック
パンの断面を見ることで分割、成形で生地を痛めてないか分かります。
また熟練の方は、気泡の伸び方を見て(丸い気泡なのか、縦に伸びた気泡なのか、詰まった気泡など)食べなくても、食感や、口溶けをある程度想像することができます。
クラスト(皮)の厚さを見ることで焼成温度、時間の確認もできます。
パンの断面はいわばパンの設計図!何でも分かります!

バターロール内相比較
左がホイロの時間を長く取ったもの。
右がホイロを短く取ったもの。
左の方が気泡が大きくふんわり伸びていることが分かる。ふわふわ食感。
右は気泡が詰まっているため、香りが強くしっとりしている。

成形で右手が強すぎるバタール
利き腕に力が入ってしまい成形したため、右側だけ生地が痛み、内相が詰まっている。
断面を見ると成形のクセも丸分かり!
④食感のチェック
実際に食べてみて目指す食感、口溶け、喉ごしなどを確認します。
食感は ふわふわ?カリカリ?サクサク?ムギュッと?
自分なりの言葉感性で表現してみましょう!
たくさん食べて、感想を表現することで目指したいパンのイメージを掴めます!

⑤味、香りのチェック
自分好みの味、香りか確認します。
そして配合を見直します。
感性の鋭い人はバターの酸化具合で香りの良し悪しなんかも分かってしまいます。
まとめ
パンチェックのやり方を解説しました。
焼き上がったパンを見て、食べて、振り返ることで、
自分の目指すパンを作れるようになります!
パンを作り続けると、正解がわからなくなることがあります。
そんなときは「美味しかったらそれでいい」この言葉を覚えておいてください!
この気持ちが何より重要だと思います!
もしパン作りでわからないことがあったらお気軽にお問い合わせください!
Twitter、インスタグラムでも良いですよ!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
皆さんの今後のパン作りが少しでも楽しくなるといいな!
ではまた!
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