こんにちは!パンのブログです!
パン作りのレシピで「パンチ」って言葉が出てくることがあります。
僕はパン作りを始めたばかりの頃パンチが何のことかわからず、生地にグーパンチしていました笑
ではパンチとは何なのか?何のためにするのか?
本記事に分かりやすくまとめて見ました!
パンチってなに??
パンチとは捏ね上げから分割までの工程で(一次発酵)生地のガスを抜き新たな酸素を生地に送り込むことです。また、生地のグルテンの繋がりを強くします。
パンチをする主な理由は4つあります!
パンチをする理由
パンチをする主な理由は4つです。
- グルテンの強化
- 生地中の炭酸ガスを抜き酸素を送り込む
- 生地温度の均一化
- 気泡の均一化
それぞれについてもう少し詳しくまとめます!
グルテンの強化
パンチの基本は生地を3つおり2回します。
横に3つおりし、縦に3つおりします。
こうすることでグルテンがより複雑に絡み合って結果グルテンの繋がりが強くなります。
生地を伸ばしながらパンチをするとより強く繋がります。
生地中の炭酸ガスを抜き酸素を送り込む
発酵が進むと生地中の酸素が減り炭酸ガスが増えていきます。
そうなると酵母は「呼吸」から「アルコール発酵」に活動を切り替えます。
アルコール発酵は炭酸ガスが少ししか出ないため、生地の膨らみが悪くなります。
なのでパンチを行い生地に酸素を送り込み、酵母に再び「呼吸」をするように促します。
そうすることで酵母が再び元気に活動します。
酵母の「呼吸」「アルコール発酵」についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
![](https://pannnoblog.com/wp-content/uploads/2020/10/artisan-bread-making-process-french-260nw-1737959258-160x90.jpg)
生地温度の均一化
生地は捏ね上げ後、外部温度と生地中の温度が徐々にズレていきます。
そうなると、生地の表面と中心で発酵のスピードが変わってきてしまいます。
ですのでパンチを行い生地全体の温度を均一化させてあげます。
気泡の均一化
一時発酵の後半になればなるほど気泡の大きさがバラバラになっていきます。
もしこのままで食パンを作ると、大きな穴が空いた食パンになってしまいます。
そこでパンチを行い大きなガスを抜くことで、生地中の気泡を均一にします。
パンチのタイミング
パンチのタイミングによって目的が変わってきます。
序盤に行うパンチ
捏ね上げ後のまだ気泡ができていない状態で行うパンチはグルテンの強化を目的としています。
よくホテルのパン屋さんでは捏ね上げた生地を5分ほど休ませ、その後丁寧に生地をたたみ発酵をとります。
(この作業を「つっこみ」というようです。僕の職場では聞いたことがない笑)
そうすることで生地の繋がりを強くし腰持ちの良いパンになります。
中盤に行うパンチ
グルテンの強化と生地中の炭酸ガスを抜き酸素を送り込むことを主な目的としています。
アルコール発酵から呼吸に切り替え、酵母が再び元気に活動します。
終盤に行うパンチ
発酵終盤になるにつれ生地温度と気泡の大きさが徐々にズレていきます。
なのでパンチを行い生地温度の均一化と気泡の均一化を促します。
パンチの応用
生地の状態によってパンチを変えることで、安定した生地作りができます。
例えば、生地がいつもよりダレる場合、発酵の序盤でパンチを行いグルテンの繋がりを強くしてあげます。
逆に生地がいつもよりブリブリ強い感じだったら、いつも3つおり2回でパンチしているところを優しく3つおり1回でパンチしてグルテンの強さを調整します。
たたむときの生地の伸ばし具合でも、よく伸ばせば生地は伸展性が強くなりますし、伸ばさずたたむだけなら腰の強い生地になります。
パンチのやり方、タイミングで生地の状態が変化します。
![](https://pannnoblog.com/wp-content/uploads/2020/10/bread-of-dead-mexico-5fe8dc424c_640.jpg)
まとめ
「パンチ」の目的を理解すると、レシピを見たときに
一時発酵60分パンチ30分だったら
生地の温度とガスを均一化したいのか!
とかレシピを作った人の考えが分かり面白いですよ!
また、今日は生地がダレやすいからいつもより早めにパンチしておこうなんて応用も出来ちゃいます!
これが出来たらプロ顔負けです!
パンチは奥が深いですね!
ではまた!
参考文献
図やレシピが多く載っていて分かりやすく超オススメの本です!
文字が多く難しいけど、パン作りの全てが詰まった本です!
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